助けてくれた自分

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753 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/13 00:38 ID:WdeKbHn5

吹雪の中、車のバッテリーが上がってしまった。
その山を熟知していた彼は、歩いて降りられる距離でないことを知っており、
なかば死を覚悟して、自分の不注意にむせび泣いていた。

すると、麓のほうからヘッドライトが近づいてくるのが見える。
彼は歓喜のあまり、転がるようにして走りよった。
しかし、車から降りた男を見て彼は愕然とした。

髭は生やしていたが、自分に瓜二つだったからだ。
男は気さくに笑い、何故か積んであった新品のバッテリーを
彼の車に付け替えて去っていった。

最近、彼は髭を生やし始めている。




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