赤い鎧

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767 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/06/13 10:45 ID:wwjCI4hH

怖い話っていうか半分怪談なんだけど・・・。
大学の後輩がサークルのメンバーと8人で肝試しをしに近くの山にいったらしい。
といってもそれはドッキリで、1人のメンバーを驚かせようとしてやったんだそうだ。
当日、男たちは次々と目的地の寺からロウソクを持ってくるというルールを達成し、
いよいよ、ドッキリの対象メンバーの順番がやってきた。
元からこういうのが苦手な彼は、びくびくと暗闇に消えていった。
それをニヤニヤと見送った他のメンバーは、山道を先回りした。
この日の為にわざわざ家から用意したり、親戚から借りてきた鎧武者の衣装に着替え、
男を待ち構えていた。(余談だが、手作りのを持ってきた強者もいたらしい)
そして標的のメンバーが前を横切った瞬間・・・
「たたりじゃあ〜!」
「うらめしや〜!」
と、男たちはそれぞれそれっぽい言葉を叫びながら、男へと飛び掛った。
「ぎゃあ〜!」
と、標的の男は気絶までしてしまったらしい。
しばらくして、山のふもとで意識を取り戻した彼は笑いながら
「いやあ、怖かったよ、でも誰だよ?背中に矢まで刺してあんな立派な赤い鎧用意した奴は。」
男たちはすこしゾっとして、それぞれの鎧を確認したが、赤い鎧などなかった。
「おいおい、今度は俺たちを脅かす気か?」
「違うよ、確かに赤い鎧の奴がいたよ。」
その男は嘘なんて滅多につく奴じゃないから、後日市役所や図書館なんかであの山について調べたらしい。
そしたら、戦国時代にあの山で戦があって、その中には落馬で死んでしまった赤い鎧の侍がいたらしい。
多分、刃を交えずに死んでしまった侍の無念の心が亡霊になったんだと、後輩は話してくれた。



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