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915 名前: オマージュ 04/06/17 18:11 ID:ZDyNfp3L
森で深い靄に覆われた。
一面真っ白で、前にかざした自分の手の平すら霞む。
ふいに足音だけが通りすぎた。
ぎょっとして彼が立ちすくんでいると、再び足音がする。
何十人もの足音が近づいてきた。
金属を打ち鳴らす音がし、四方八方から叫び声と喚き声が上がった。
ひゅっ
靄の中から、何かが飛び、彼の頬をかすめて後ろの靄へ消えた。
靄が晴れた時、彼は周りを見回したが、木々が広がっているばかりだった。
ふと上を見ると、大樹の遥かこずえに、古びた矢がささっていた。
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